希死念慮を打ち明けてくれたとき

希死念慮を打ち明けてくれたとき

こんにちは、花崎です。
こちらの記事は、心がいっぱいいっぱいになりそうな方はスルーしてくださいね。

今朝もテレビで上島竜兵さんの逝去ニュースが流れ、心配しています。
芸能仲間の悲しみの声など聞くと、上島さんをよく知らない私でも気分が沈みそうになります。

人はそういうものなのです。
心が安定している状態で生活している人でも、このようなニュースが続くと、人の悲しみの感情などに引きづられて滅入るもの…
テレビで知っている方というだけで、その方の喜怒哀楽の表情を知っているというだけで、その方との共通項を持ち、親しみを感じ、そして、そのような方の訃報は自分にもズンと影響を与えてしまうのです。

心の病気と戦っている方にとっては

健康な方でも落ち込んでしまう、今のご時世のコロナ、事件、事故、戦争、ほか様々な情報。
心の状態が不安定な方、たとえば心の病気になっているなどで、普段から不安刺激に弱い状態となってしまっている方などにとっては、このような報道の連続はかなりの衝撃です。
家族は言葉に配慮してあげてください。話題にしないのが一番です。
なるべく明るい話題を見つけていきましょう。

誰にとっても言えること。
報道を見すぎないようにすることも大切かもしれませんね。
どうしてもニュースは、ネガティブな情報が多くなります。
ネガティブなことを見聞きし続けていると、脳はそれに影響されるのです。
心の健康のために、HSC・HSPも共感力が高いですから情報量をセーブするといいと思います。

希死念慮を打ち明けられたら

もし身近な人に「死にたいと思っている」などと希死念慮を打ち明けられたら。
私たちにできることは、話を聴き続けることくらいなんです。
でもそれが、ものすごく大切。
死にたいとまで思うほどの辛い気持ちを決して忘れずに会話を。
打ち明けてくれたことにありがとうと伝えられたらいいですね。
高まった思いが静まり思いとどまることに繋がってくれたら…

その状態のときの「苦しいことを吐き出せた」「理解してもらえた」が、命を守ることに繋がります。否定せず、アドバイスせず、自分の意見も言わず、寄り添うように相槌を打って、話を聴き続けてあげてくださいね。

もう一つの情報として、パニックや自傷行為というのは、痛みをかき消してしまうほどの「不安や混乱」なのだそうです。周囲の人は、そのことにも思いを寄せてあげてください。

こちらの本、当人の気持ちの理解に役立ちます

いのちの電話について

今回の自殺報道でも、合わせて、困ったら「いのちの電話」に連絡するようにと伝えられています。24時間対応で、困ったときにいつでも電話相談できるサービスです。
他にも悩みを抱える方がSOSを出せる場所、フリーダイヤル窓口など、いくつかのものがあります。

市町村でも心のケアのため、相談窓口を設けてくれていたりしますが土日祝や夜間は時間外だったりします。24時間対応というのは、大変有り難いですね。

電話が繋がらないという声が多いことを知っておくといいです

誰のことかわからないように、個人情報を守るため話を少し加工して書きますが。
以前、知り合いの知り合いが、希死念慮を電話で打ち明け、そのまま電話が繋がらなくなってしまったことがあり、家へ訪問したいということで車を出してくれるように私は頼まれ、私が知り合いたちを送迎したことがあるのです。

目的の家までは車で50分。その間、何かあったらどうしようと車内は混乱していました。
私はどう対応していいかわからないと言う知り合いたちに、車内から「いのちの電話」へ相談してみることを提案し、移動中の焦りと不安の高まりを静めようとしました。

するとどうでしょう。かけ続けても、とうとう電話は繋がらないままだったのです。
私はそういう時のための「相談窓口一覧」など、いくつかの資料を持って家を飛び出しましたので、その資料を見ながら、ほんとにあちこちに電話をかけてもらいました。
その日は日曜日の昼間で、結局、どこにも繋がれませんでした。

この経験をもって、お伝えしたいこと

いのちの電話、有料ダイヤルの方へも何度も電話、それでもまるっきり、繋がりません。
ここもダメ、ここも時間外。焦りだけが募ります。

私はこの経験から、もし電話をかけたのが希死念慮の募った本人だったらどうなっていたのだろうと、考えずにはいられませんでした。
そして今回、上島竜兵さんのネットニュースへの書き込みには、これと同じことが書かれていました。

「いのちの電話は繋がらなかった、LINE相談も、返事は翌日にきた」と。

だから知っておいていただきたいのは、そういうこともあるって事実です。
いのちの電話もスタッフ数が足りない現状があるのかもしれないですし、もっと国などが力を入れて動いてくれないと、体制を変えないと、難しいことなんでしょう。

いのちの電話が繋がらない場合があるという事実を知らないと、絶望してしまいます。
ですから、家族の方でもいいです、現在は万能システムではないことを知っておいてください。
このようなご時世ですから、心のケアに繋がるものに国が予算をしっかりと使って、支援先を増やしさらに整えてくれることを心より願っています。